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2026年7月7日火曜日

『資本論』再学習 第31回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第3篇 絶対的剰余価値の生産 第8章労働日 的剰余価値の生産 第8章 第6節標準労働日のための闘争。労働時間の強制法による制限。1833年から1864年のイギリスの工場立法について解説

 



📖『資本論』再学習 第31回

第1巻 第1冊 資本生産過程

第3篇 絶対的剰余価値の生産

第8章 労働日

第6節 標準労働日のための闘争

― 労働時間の強制法による制限(1833年~1864年のイギリス工場立法)

この節では、マルクスは**「労働時間を制限する法律は、資本家が自発的に認

めたものではなく、労働者の長年の闘争によって勝ち取られた成果である」**ことを詳しく

説明しています。


① なぜ工場法が必要だったのか

産業革命によって工場が急速に増えました。

しかし資本家は利益を増やすため、

  • 1日14~16時間労働
  • 子どもや女性まで深夜労働
  • 休憩もほとんどなし

という過酷な労働を強制しました。

その結果、

  • 病気
  • 過労死
  • 子どもの成長障害
  • 家庭生活の崩壊

が社会問題となります。

マルクスは

「資本は労働力を限界まで使い切ろうとする」

と述べています。


② 1833年工場法

これは最初の本格的な工場法です。

内容

✅ 9歳未満の児童労働禁止

✅ 9~13歳は1日8時間まで

✅ 13~18歳は12時間まで

✅ 工場監督官を設置

ここで重要なのは、

初めて国が工場を監督するようになったことです。

つまり、

資本家任せでは労働者を守れないことを政府自身が認めたのです。


③ 資本家は法律を守らなかった

ところが、

資本家は様々な抜け道を考えました。

例えば

  • 労働時間をごまかす
  • 年齢を偽る
  • 食事時間も労働時間にする
  • 夜勤を隠す

などです。

つまり、

法律ができても利益追求は止まりませんでした。


④ 労働者はさらに闘争する

そこで労働者は

  • ストライキ
  • 請願
  • 労働組合

などを通じて

さらに労働時間短縮を要求しました。

マルクスは、

法律は完成ではなく、

労働者が勝ち取った途中経過

と考えています。


⑤ 1844年工場法

さらに改正され、

女性労働も保護されます。

主な内容

✅ 女性は12時間まで

✅ 危険機械に安全装置

✅ 子どもの保護を強化

これによって

工場の危険事故も減少しました。


⑥ 1847年 十時間法

これは歴史的な法律です。

1日10時間労働

が認められました。

当初、

資本家は

「工場が潰れる」

「経済が終わる」

と猛烈に反対しました。

しかし実際には、

工業は発展を続けました。

マルクスはこれを

資本家の主張は誇張だった

と評価しています。


⑦ 1850年工場法

さらに

労働時間帯も固定されます。

例えば

午前6時~午後6時

など、

昼間だけ働く形へ近づきました。

夜間労働は大幅に制限されます。


⑧ 1864年頃まで

工場法は少しずつ

対象業種を広げました。

最初は

  • 綿工場

だけでしたが、

その後

  • 毛織物
  • 印刷
  • 製陶
  • 染色
  • 製紙

などへ拡大していきます。

つまり、

工場法は社会全体へ広がっていったのです。


⑨ マルクスが伝えたかったこと

この節で最も重要なのは、

標準労働日は資本家の善意では生まれなかった

ということです。

労働者が

  • 団結し
  • 闘争し
  • 法律を作らせ

初めて実現しました。

国家も最終的には

資本家の自由放任では社会が成り立たないことを認めました。


⑩ 今日とのつながり

現在でも

  • 1日8時間労働
  • 残業規制
  • 最低賃金
  • 有給休暇
  • 育児休業
  • 労働安全衛生法

などは、

長年の労働運動や法整備の積み重ねによって成立しています。

マルクスは、こうした制度は自然に与えられたものではなく、労働者の権利を守

るための歴史的な成果であると考えました。


📝 この節のポイント(まとめ)

✅ 利益追求のため、資本家は長時間労働を続けようとした。
✅ 1833年工場法で児童労働の制限と工場監督制度が始まった。
✅ 資本家は法律の抜け道を利用し、規制を逃れようとした。
✅ 労働者の団結と闘争によって、1847年の十時間法など保護が強化された。
✅ 標準労働日は、労働者の闘争によって勝ち取られた歴史的成果であり、現代の

労働法の基礎となっている。


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