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2026年10月8日木曜日

📘『資本論』再学習 第106回クイズ 第2巻「資本の流通過程」 第1篇「資本の諸変態とそれらの循環」 第6章「流通費」 第1節「純粋な流通費」

 


📘『資本論』再学習 第106回クイズ

第2巻「資本の流通過程」

第1篇「資本の諸変態とそれらの循環」

第6章「流通費」

第1節「純粋な流通費」

テーマ:1.売買期間(売買時間)

今回の学習では、マルクスが『資本論』で説明した、商品の売買に必要な時間と費用について

考えます。

特に重要なのは、**「売買活動は新しい価値を生み出すのか」「売買に必要な費用は誰が負担

するのか」**という問題です。

全5問、4択形式です。最後に解答と解説をまとめています。

📝 問題編

問題1.売買時間の意味

資本家が商品を売ったり、生産に必要な材料を買ったりするために使う時間を、マルクスはど

のように捉えているでしょうか。

① 商品の使用価値を直接つくる時間

② 資本の形態変換に必要な時間

③ 労働者が剰余価値を生産する時間

④ 機械が商品を製造する時間

問題2.売買活動と価値

商品の売買そのものは、新しい価値や剰余価値を生み出すでしょうか。

① 売買するだけで新しい価値が生まれる

② 高値で売れば社会全体の価値が増加する

③ 売買そのものは新しい価値を生まない

④ 売買回数を増やせば剰余価値が必ず増える

問題3.純粋な流通費

資本家が商品の売買のために事務員を雇い、賃金を支払った場合、純粋な売買業務にかかる賃

金はどのように扱われるでしょうか。

① 新しい価値を生む生産費用

② 商品の使用価値を増加させる費用

③ 剰余価値を直接生み出す費用

④ すでに生産された剰余価値から負担される費用

問題4.分業と売買時間

資本家が売買業務を専門の従業員に任せることで、資本家自身が売買に使う時間を減らせる

場合があります。

このとき正しい説明はどれでしょうか。

① 売買を専門化すれば売買自体が価値を生む

② 売買を専門化しても売買自体は価値を生まない

③ 従業員を雇えば流通費は必ずゼロになる

④ 売買業務を分担すると生産過程が不要になる

問題5.流通費の節約

マルクスの理論に基づくと、資本家が純粋な売買費用を節約することには、どのような経済的

意味があるでしょうか。

① 新しい価値を無制限に生み出せる

② 商品の使用価値が自動的に高まる

③ 剰余価値から差し引かれる費用を減らせる

④ 労働者の生産活動が不要になる

✅ 解答・解説編

問題1 正解:② 資本の形態変換に必要な時間

解説:

資本は、商品を貨幣に変え、さらに貨幣を商品に変える運動を繰り返します。

  • W―G:商品を売って貨幣に変える

  • G―W:貨幣で商品を購入する

この売買に必要な時間が「売買時間」です。

売買は資本の再生産に必要ですが、売買行為そのものが新しい価値を生み出すわけではあり

ません。

問題2 正解:③ 売買そのものは新しい価値を生まない

解説:

マルクスは、純粋な売買活動を、すでに存在する価値の形態変換として説明しています。

例えば、1万円の商品を1万円で販売した場合、商品の価値が貨幣の形に変わっただけです。

社会全体で新しい価値が生まれたわけではありません。

価値の生産と価値の実現を区別することが重要です。

問題3 正解:④ すでに生産された剰余価値から負担される費用

解説:

商品の売買を担当する事務員にも賃金が必要です。

しかし、その事務員が純粋な売買業務だけを担当する場合、労働そのものは新しい価値を生み

ません。

その費用は、すでに生産された剰余価値を含む収入から支払われ、資本家が取得できる剰余価

値を減少させます。

つまり、必要な仕事であっても、新しい価値を生産する仕事とは限らないのです。

問題4 正解:② 売買を専門化しても売買自体は価値を生まない

解説:

専門の従業員に売買を任せれば、業務の効率化によって売買時間を短縮できる場合があります。

しかし、担当者が変わっても、売買という活動の性質は変わりません。

売買活動の専門化は流通費の節約に役立ちますが、それ自体が新しい価値を生産するわけでは

ありません。

問題5 正解:③ 剰余価値から差し引かれる費用を減らせる

解説:

純粋な流通費は、新しい価値を生み出さない費用です。

そのため、売買に必要な時間や人件費を節約すれば、資本家の費用負担を軽くできます。

例えば、売買事務にかかる費用を10万円から7万円に削減できれば、同じ条件なら3万円だけ資本

家の手元に残る金額が増えます。

ただし、費用を節約したことと、新しい価値を生産したことは別です。

📖 第106回のまとめ

今回の学習で重要なのは、次の3点です。

  1. 売買時間は資本の形態変換に必要な時間である。

  2. 純粋な売買活動は新しい価値や剰余価値を生産しない。

  3. 流通費を節約すれば、資本家の負担を減らすことができる。

マルクスは、社会に必要な仕事であることと、資本主義的な意味で価値を生産することを区別し

ました。

ここが今回の最大の学習ポイントです。

参考原典: マルクス『資本論』第2巻第6章「流通費」第1節「純粋な流通費」1「売買時間」。

マルクス主義者アーカイブ

+1

次回・第107回の学習予定

第6章「流通費」第1節「純粋な流通費」2「簿記」へ進みます。


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