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2026年6月28日日曜日

📖『資本論』再学習 第22回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第3篇 絶対的剰余価値の生産 第7章 剰余価値率 第1節 労働力の搾取度をやさしく解説

 



第7章では、マルクスが**「資本家はどのくらい労働者を搾取しているのか」を数字で表

す方法**を説明しています。

ここから『資本論』は、資本主義を数学的・科学的に分析する段階へ進みます。


🌱 なぜ「搾取度」を測るのか?

前章までで学んだように、

  • 労働者は労働力を資本家へ売る

  • 資本家は賃金を支払う

  • 労働者は賃金以上の価値を生み出す

この

「賃金以上に生み出した価値」

こそが

剰余価値(m)

でした。

マルクスは

「では、その割合はいったいどれくらいなのか?」

を明らかにします。


💰価値の構成を復習

商品の価値は

商品価値= c + v + m

で表されます。

  • c=不変資本(機械・工場・材料)

  • v=可変資本(賃金)

  • m=剰余価値(利益の源泉)

例えば

材料   80円

賃金   20円

利益   20円

なら

商品価値

80+20+20=120円

になります。


📊 剰余価値率とは?

マルクスは

利益率ではなく

まず

剰余価値率

を見るべきだと考えました。

剰余価値率とは

剰余価値 ÷ 可変資本

です。

つまり

m/v

となります。

例えば

賃金20円

剰余価値20円

なら

20÷20=100%

になります。

つまり

労働者は自分の賃金と同じ額だけ資本家の利益を生み出している

ことになります。


⏰ 必要労働時間と剰余労働時間

ここが第7章最大のポイントです。

マルクスは1日の労働を

2つに分けます。

① 必要労働時間

労働者が

自分の賃金を生み出す時間

例えば

1日8時間働き

4時間で賃金分を生産したなら

この4時間が必要労働です。


② 剰余労働時間

残り4時間です。

この時間に作られた価値は

すべて資本家のものになります。

これが

剰余価値です。

つまり

8時間労働


■■■■□□□□


前半4時間

必要労働


後半4時間

剰余労働

となります。


📈 搾取率は時間でも表せる

マルクスは

剰余価値率は

お金だけではなく

時間でも同じ

だと説明します。

つまり

剰余価値率=剰余労働時間÷必要労働時間

必要労働 4時間

剰余労働 4時間

なら

4÷4

=100%

になります。

もし

必要労働3時間

剰余労働9時間

なら

9÷3

=300%

になります。

つまり

資本家は

賃金の3倍もの利益を得ていることになります。


🏭 なぜ利益率ではなく剰余価値率を見る

のか?

普通の経済学では

利益率

利益÷全資本

で考えます。

しかし

マルクスは

利益を生むのは

機械ではない

と言いました。

機械は

価値を移すだけです。

新しい価値を生むのは

労働力だけ

です。

だから

比較する相手は

機械ではなく

賃金なのです。


🏢 現代企業でも考えてみよう

例えば

社員の年収が

500万円

しかし

会社へ生み出した付加価値が

1000万円なら

剰余価値は

500万円

になります。

すると

剰余価値率は

500÷500

=100%

となります。

もちろん現実には

設備投資や研究開発費、税金などもあるため、この数字だけで企業の利益を判断することは

できません。しかし、マルクスは「労働力が新しい価値を生み出す」という視点から分析

しました。


📚 第7章第1節でマルクスが伝えたかったこと

マルクスは

「長時間働いている」

ことだけではなく

そのうち何時間が自分のためで、何時間が資本家の利益のためなのか

を見ることが重要だと言っています。

その比率こそが

剰余価値率

なのです。


🌟今回のポイントまとめ

✅ 商品価値は c+v+m で表される。
✅ 剰余価値率=m÷v(剰余価値÷可変資本)
✅ 労働時間は「必要労働時間」と「剰余労働時間」に分けられる。
✅ 剰余価値率は 剰余労働時間÷必要労働時間 としても表せる。
✅ 労働時間が長くなるほど、一般には剰余価値率は高まりやすい。
✅ マルクスは、利益の源泉は機械ではなく労働力にあると考えた。
✅ 第7章では、「搾取」を感覚ではなく数値で分析する方法が示された。


🎓 次回予告

**第23回 第7章 第2節「商品の価値を比例的に表す場合」**では、労働時間や生産性が変化し

たときに、剰余価値率や商品価値がどのように変わるのかを、具体例を交えながら分かりやすく学ん

でいきます。


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2026年6月27日土曜日

 『資本論』の再学習第21回第1巻第1冊資本生産過程 第3扁絶対的剰余価値の生産第6章不変資本と可変資本について解説

 



📖『資本論』再学習 第21回

第1巻 第1冊 資本生産過程

第3篇 絶対的剰余価値の生産

第6章 不変資本と可変資本

『資本論』第6章は、マルクス経済学の中でも最も重要な章の一つです。ここでは、**

「資本には二つの種類がある」**という考え方を説明しています。

この区別を理解すると、「なぜ労働者だけが利益(剰余価値)を生み出すのか」がはっ

きり見えてきます。


🌟 第6章のテーマ

資本家は工場を経営するために様々なものへお金を使います。

例えば、

  • 🏭 工場

  • ⚙️ 機械

  • 🪵 原材料

  • 👨‍🏭 労働者への賃金

一見すると、どれも同じ「資本」に見えます。

しかしマルクスは

「役割がまったく違う」

と考えました。

そこで資本を二つに分類します。


📌① 不変資本(Constant Capital)

**不変資本(c)**とは、

生産しても価値が増えない資本です。

例えば

  • 🏭 工場

  • ⚙️ 機械

  • 🔩 工具

  • 🌾 原材料

  • ⚡ 燃料

などです。

これらは新しい価値を生みません。

例えば、

100円の木材を使えば

出来上がった机には

木材100円分の価値が移るだけです。

つまり

価値を移転するだけ

なのです。

だから

価値は変化しない=不変資本

と呼ばれます。


📌② 可変資本(Variable Capital)

一方、

労働者の賃金

だけは違います。

これを

可変資本(v)

と呼びます。

例えば

資本家が

👨‍🏭賃金1万円

を支払ったとします。

しかし労働者は

8時間働いて

2万円分の商品価値を作ることがあります。

すると

2万円−1万円=1万円

が新しく生まれます。

この新しく生まれた価値が

剰余価値

です。

つまり

労働力だけが

価値を増殖させます。

だから

可変資本

と呼ばれます。


📌 なぜ「可変」なのか?

賃金そのものは一定です。

しかし

労働力は

それ以上の価値を生みます。

つまり

資本が

増える

(変化する)

のです。

だから

可変資本

という名前になります。


📌 不変資本は利益を生まない

例えば

木材100円

機械50円

これらを使っても

150円分の価値しか商品へ移りません。

新しい価値はゼロです。

つまり

不変資本だけでは

利益は絶対に生まれません。


📌 労働だけが価値を増やす

マルクスはここを非常に重視しました。

例えば

木材100円

機械50円

賃金50円

合計200円

労働者が300円の商品を作れば

300−200=100円

この100円が

剰余価値

です。

利益は

機械ではなく

労働者が生み出しています。


📌 なぜ資本家は利益を得られるのか

ここが重要です。

資本家は

「労働そのもの」

を買うのではありません。

買うのは

労働力

です。

労働力の商品価格(賃金)は

生活費で決まります。

しかし

実際に働く時間は

生活費を生み出す時間より長い。

例えば

4時間で賃金分を作り

残り4時間は

資本家の利益を作ります。

これが

剰余労働

です。


📌 資本の公式

マルクスは資本を

c+v

と表しました。

  • c=不変資本

  • v=可変資本

商品価値は

c+v+m

になります。

ここで

  • c=機械・材料

  • v=賃金

  • m=剰余価値

となります。

この式は『資本論』全体を理解するうえで基本となる考え方です。


📌 この章が伝えたいこと

古典派経済学では、

「利益は資本全体から生まれる」

と考えられることが多くありました。

しかしマルクスは、

利益を生み出すのは労働力だけであり、機械や原材料は価値を移すだけだと主張します。

そのため、資本を「不変資本」と「可変資本」に分けることは、資本主義の利益の源泉

を分析するうえで欠かせない考え方になります。



第6章 不変資本と可変資本🌟今回のポイントまとめ

✅ 資本は「不変資本」と「可変資本」に分けられる。
✅ **不変資本(c)**は機械・工場・原材料などで、新しい価値を生み出さず、既存の価値

を商品へ移転するだけである。
可変資本(v)は労働力(賃金)に投じられる資本である。
✅ 労働力だけが賃金以上の価値を生み出し、その超過分が剰余価値(m)となる。
✅ 商品価値は c+v+m で表される。
✅ 利益の源泉は機械や設備ではなく、人間の労働力にあるとマルクスは考えた。
✅ この区別は、以後に学ぶ剰余価値率・労働日の延長・資本蓄積などを理解するための土台となる。


📚 次回予告(第22回)

第7章「剰余価値率」では、不変資本・可変資本の考え方をもとに、「労働者がどれだけ

資本家のために無償で働いているのか」を数式を交えながら学びます。ここで必要労働

時間・剰余労働時間・剰余価値率という、『資本論』の核心概念が登場します。


注目

『資本論』再学習 第40回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第4篇相対的剰余価値の生産第12章分業と工場手工業第3節工場手工業の二つの基本形態ー異種的工場手工業と有機的工場手工業について解説

📖『資本論』再学習 第40回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第4篇 相対的剰余価値の生産 第12章 分業と工場手工業 第3節 工場手工業の二つの基本形態 ― 異種的工場手工業と有機的工場手工業 マルクスは、この節で 工場手工業(マニュファクチュア)には二つの異なる発展形態がある...

また来てね