📘『資本論』再学習 第86回
第1巻 第1冊「資本の生産過程」
第7篇「資本の蓄積過程」
第24章「いわゆる本源的蓄積」
第1節「本源的蓄積の秘密」
📝10問クイズ
第1問
「本源的蓄積」とは、何を意味するでしょうか?
A. 資本家が貯金を増やすこと
B. 資本主義的生産が始まる前提をつくる歴史的過程
C. 労働者が自分で商売を始めること
第2問
資本主義が成立するために必要な、二つの主要な条件は何でしょうか?
A. 大地主と軍隊
B. 生産手段を持つ人と、労働力を売る人
C. 農民と職人
第3問
マルクスが批判した「資本の起源」に関する考え方はどれでしょうか?
A. 勤勉な人が貯蓄して資本家になったという考え
B. 技術革新が資本を生み出したという考え
C. 商業が発展したという考え
第4問
本源的蓄積の過程で、農民や職人から奪われたものは何でしょうか?
A. 教育を受ける権利
B. 生産手段や土地
C. 選挙権だけ
第5問
土地や生産手段を失った人々は、どのような立場になったでしょうか?
A. 労働力を売る賃金労働者
B. すべて地主になった
C. 国家公務員になった
第6問
本源的蓄積によって生まれた「自由な労働者」の意味として正しいものはどれでしょうか?
A. 働く時間を完全に自由に決められる人
B. 身分的には自由だが、生産手段を持たず、労働力を売る人
C. 働かなくても生活できる人
第7問
本源的蓄積によって、社会はどのように分かれていったでしょうか?
A. 資本や生産手段を持つ人と、労働力しか持たない人
B. 都市住民と農村住民
C. 若者と高齢者
第8問
土地を失った農民が都市へ流れたことは、何をもたらしたでしょうか?
A. 工場で働く労働者の増加
B. 農業の完全な消滅
C. 資本家の減少
第9問
本源的蓄積は、どのような性格を持つ過程でしょうか?
A. すべての人が平等に豊かになる過程
B. 生産者から生産手段を引き離す過程
C. 労働者が資本を共同所有する過程
第10問
第1節「本源的蓄積の秘密」の中心的な主張はどれでしょうか?
A. 資本は、単なる節約や勤勉だけで成立した
B. 資本主義は、労働者と生産手段の分離を歴史的に生み出した
C. 資本主義では貧困は存在しない
✅回答と解説
第1問 正解:B
本源的蓄積とは、資本主義的生産が始まるための歴史的な準備過程です。単なる資本家の貯金
ではなく、土地や生産手段を持つ生産者が、それらから引き離される過程を指します。
第2問 正解:B
一方には、工場・土地・原材料・貨幣などの生産手段を持つ人々が現れます。もう一方には、
生産手段を持たず、自分の労働力を売って生活する人々が現れます。
第3問 正解:A
資本家は勤勉で節約したから資本を持つようになり、労働者は怠けたから貧しくなった――
という説明をマルクスは批判しました。実際には、土地や生産手段の所有関係が歴史的に変化し
たのです。
第4問 正解:B
農民や職人は、土地・道具・共同地などの生産手段を失いました。その結果、自分で生産して
生活することが難しくなりました。
第5問 正解:A
生産手段を失った人々は、生活のために労働力を売らなければならなくなりました。こうして
賃金労働者が大量に生み出されました。
第6問 正解:B
労働者は、封建的な身分制度からは解放されました。しかし、生産手段を持たないため、生活
のために資本家へ労働力を売る必要がありました。
第7問 正解:A
資本主義社会では、資本や生産手段を所有する資本家と、労働力しか持たない労働者に分かれて
いきます。この分離が資本主義の重要な前提です。
第8問 正解:A
土地を失った農民の多くは都市へ移住し、工場労働者になりました。資本家にとっては、工場
で働く大量の労働力を確保することができました。
第9問 正解:B
本源的蓄積の本質は、生産者と生産手段を引き離すことです。農民が土地を失い、職人が道具や
仕事場を失うことで、賃金労働者が生み出されました。
第10問 正解:B
マルクスは、資本主義の成立を「勤勉な資本家」と「怠けた労働者」の物語として説明しませ
んでした。暴力・強制・土地の収奪などを含む歴史的過程によって、資本家と賃金労働者がつ
くり出されたと説明しました。
🌱今回のまとめ
本源的蓄積は、資本主義成立の歴史的前提である
資本は、単なる節約や勤勉だけで生まれたのではない
農民や職人は土地・道具・生産手段を失った
生産手段を失った人々は賃金労働者になった
資本家と労働者の分離が資本主義を成立させた
本源的蓄積の本質は「生産者から生産手段を奪うこと」である
ひとことで言えば、本源的蓄積とは、労働者を生産手段から切り離し、資本家に労働力を売ら
ざるを得ない社会をつくる歴史的過程です。

0 件のコメント:
コメントを投稿