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2026年1月23日金曜日

『資本論』の学習第143回第1巻第7扁資本の蓄積過程第23章資本主義的蓄積の一般的法則第1節資本組成の不変なばあいにおける蓄積に伴う労働力需要の増加 第3節相対的過剰人口または産業予備軍の累進的生産 第4節相対的過剰人口のさまざまな実存形態。資本主義的蓄積の一般的法について解説

 




**『資本論』第1巻・第7篇「資本の蓄積過程」第23章「資本主義的蓄積の一般的法則」**につ

いて、指定された第1節・第3節・第4節を軸に、論理の流れがつかめるように解説します。


第23章全体の位置づけ

この章でマルクスが示そうとした核心は、

資本の蓄積が進めば進むほど、労働者階級の一部が恒常的に「余剰化」され、貧困と不安定が

再生産される
という、資本主義に固有の「法則」です。

これは道徳的批判ではなく、資本の運動そのものから必然的に生じる結果として描かれます。



第1節

資本組成が不変な場合における、蓄積に伴う労働力需要の増加

要点

  • 仮定:

    • 資本の技術構成が変わらない

    • つまり、機械と労働力の比率が一定のまま資本が拡大する

  • 結果:

    • 資本が増えれば、それに比例して労働力需要も増加

    • 労働者の雇用は拡大し、賃金も一時的に上昇しうる

重要な含意

  • この段階では、
    「資本主義は労働者を豊かにする」
    かのように見える

  • しかしこれはあくまで仮定的・一時的状況

マルクスはここで、**資本主義を擁護する経済学が前提にしている“理想条件”**をまず認め、

その限界を明らかにしようとしています。


第3節

相対的過剰人口(産業予備軍)の累進的生産

転換点

現実の資本主義では、蓄積が進むにつれて:

  • 機械化

  • 労働の分業化

  • 生産性の上昇

が起こり、資本の有機的構成が高度化します。

結果

  • 同じ、あるいはより多くの生産を
    → より少ない労働者で行える

  • そのため:

    • 雇用されない、あるいは排除される労働者が生まれる

    • これが相対的過剰人口(産業予備軍)

「相対的」とは?

  • 人口が多すぎるのではない

  • **資本の自己増殖にとって「余っている」**という意味

法則性

資本が蓄積されるほど、
労働者の一部は「不要」とされ、
その存在自体が賃金抑制と支配の手段になる


第4節

相対的過剰人口のさまざまな実存形態

マルクスは、産業予備軍が一様ではないことを明確にします。

① 流動的過剰人口

  • 景気循環によって

    • 雇われたり

    • 解雇されたり

  • 工業労働者に典型的

② 潜在的過剰人口

  • 主に農村部

  • 工業化の進展で

    • いずれ都市へ流入する可能性をもつ人口

  • 常に「待機状態」

③ 停滞的過剰人口

  • 不安定雇用

  • 低賃金

  • 不規則労働

  • 現代で言えば:

    • 非正規雇用

    • ギグワーカー
      に近い状態

④ 最下層(貧民層・浮浪者等)

  • 労働市場からほぼ排除

  • しかし完全に「外部」ではない

  • 資本主義の不可避な副産物


資本主義的蓄積の一般的法則(総まとめ)

マルクスの結論は明確です。

資本の蓄積が進むほど、
一方では富が集中し、
他方では相対的貧困・不安定・失業が組織的に生産される

  • これは偶然ではない

  • 政策ミスでもない

  • 資本主義そのものの運動法則

決定的ポイント

  • 労働者階級の不安定化は
    → 資本にとって「機能的」

  • 産業予備軍の存在が:

    • 賃金を抑制

    • 労働者を規律化

    • 資本の支配を再生産する


学習のコツ(補足)

  • この章は「暗い結論」に見えますが、

    • マルクスは感情的悲観ではなく

    • 構造分析をしている

  • 現代の:

    • 失業

    • 非正規化

    • ワーキングプア
      を考えると、非常に射程が長い章です


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