第1巻 第1冊「資本の生産過程」
第1篇 商品と貨幣
第1章 商品
第3節 価値形態または交換価値
A 単純な・個別的な・偶然的な価値形態
今回のテーマは、商品の価値がどのように表現されるのかです。
マルクスが示した
🧵「20エレのリンネル=1着の上着」👕
という価値表現をもとに、クイズで復習しましょう!
📝第1問
「20エレのリンネル=1着の上着」という式で、自分の価値を表現している商品はどちら
でしょうか?
① リンネル
② 上着
③ 両方
④ どちらでもない
📝第2問
「20エレのリンネル=1着の上着」という式で、リンネルが置かれている価値形態を何と
呼ぶでしょうか?
① 使用価値形態
② 相対的価値形態
③ 等価形態
④ 貨幣形態
📝第3問
リンネルの価値を表現するための材料となっている上着は、どの価値形態に置かれている
でしょうか?
① 相対的価値形態
② 一般的価値形態
③ 等価形態
④ 貨幣形態
📝第4問
次の文章の( )に入る言葉を答えてください。
商品の価値は、その商品自身の使用価値ではなく、別の( )を通じて表現されます。
📝第5問
リンネルと上着は、材料や用途、作り方が違うにもかかわらず、なぜ価値として比較でき
るのでしょうか?
① 形が似ているから
② 同じ場所で販売されているから
③ どちらも抽象的人間労働の対象化だから
④ どちらも衣料品だから
📝第6問
「20エレのリンネル=1着の上着」という式で、上着はリンネルに対してどのような役割
を果たしているでしょうか?
① リンネルの使用方法を決める
② リンネルの価値を映し出す鏡になる
③ リンネルの生産量を増やす
④ リンネルの価格を隠す
📝第7問
○か×で答えてください。
同じ一つの価値表現の中で、リンネルと上着は同時に相対的価値形態と等価形態の両
方に置かれる。
📝第8問
商品の価値量を決めるものは何でしょうか?
① 商品を作った人の人数
② 商品の大きさや重さ
③ 社会的必要労働時間
④ 販売店が自由に決めた価格
📝第9問
「20エレのリンネル=1着の上着」と交換されているとします。
織機の改良によって、リンネル20エレを生産するために必要な労働時間が半分になり
ました。上着の価値が変わらない場合、新しい交換関係として最も適切なものはどれで
しょうか?
① 10エレのリンネル=1着の上着
② 20エレのリンネル=2着の上着
③ 40エレのリンネル=1着の上着
④ 交換比率は変化しない
📝第10問
リンネルと上着の価値が同じ割合で同時に上昇した場合、両者の交換比率はどうなる可能
性が高いでしょうか?
① 必ず2倍になる
② 必ず半分になる
③ 変わらない可能性がある
④ 交換できなくなる
📝第11問
○か×で答えてください。
交換比率が変化しなくても、リンネルと上着の価値量が変化している場合がある。
📝第12問・考えてみよう💡
「商品の価値は目で直接見ることができず、他の商品との関係を通じて表現される」とは
、どのような意味でしょうか?
自分の言葉で簡単に説明してみましょう。
✅解答・解説
第1問:① リンネル
リンネルが「私には上着1着と同じ価値があります」と、自分の価値を上着によって表現
しています。したがって、価値を表現している商品はリンネルです。
第2問:② 相対的価値形態
価値を表現する側に置かれているリンネルは、相対的価値形態にあります。
🧵リンネル
「私の価値は、上着1着分です!」
第3問:③ 等価形態
上着は、リンネルの価値を表現するための材料になっています。
正確には、上着そのものの価値がこの式で表現されているのではありません。
上着の身体・使用価値が、リンネルの価値を表す姿として機能しています。
👕上着
「私の身体を使って、リンネルの価値を表しているよ!」
第4問:商品
商品の価値は、その商品だけを眺めても確認できません。
リンネルの価値は、上着という別の商品を通じて表現されます。価値は商品と商品の
社会的関係の中で現れるのです。
第5問:③ どちらも抽象的人間労働の対象化だから
リンネルを作る織布労働と、上着を作る裁縫労働は、具体的な作業としては異なります。
しかし、具体的な違いを取り除けば、どちらも人間の労働力の支出、すなわち抽象的
人間労働です。この共通性が、異なる商品を価値として比較できる基礎になります。
第6問:② リンネルの価値を映し出す鏡になる
価値そのものには色や形がなく、直接見ることはできません。
リンネルは上着を「価値の鏡」として利用し、自分の価値を目に見える形で表現します。
🧵リンネル→🪞👕上着
第7問:×
一つの価値表現では、両者の役割は分かれています。
リンネル=相対的価値形態
上着=等価形態
ただし、式を逆にして「1着の上着=20エレのリンネル」とすれば、今度は上着が相対的
価値形態、リンネルが等価形態になります。
第8問:③ 社会的必要労働時間
価値量を決めるのは、個人が実際にかけた時間ではなく、標準的な生産条件と平均的な
熟練度のもとで必要とされる社会的必要労働時間です。
作業が遅い人が長時間かけたからといって、その商品の価値が自動的に高くなるわけで
はありません。
第9問:③ 40エレのリンネル=1着の上着
リンネル1エレ当たりの価値が半分になったため、上着1着と同じ価値量を表すには、
以前の2倍である40エレが必要になります。
これは、生産力の上昇によって商品1単位当たりの価値が低下する例です。
第10問:③ 変わらない可能性がある
リンネルと上着の価値が同じ割合で変化した場合、相対的な交換比率は変わらない
可能性があります。
たとえば、両方の価値が2倍になっても、
🧵20エレのリンネル=👕1着の上着
という比率が維持されることがあります。
第11問:○
交換比率が変わらないからといって、両商品の価値量も変わっていないとは限りません。
両方の価値が同じ割合で上昇または低下すれば、価値量は変化していても、交換比率には
現れないことがあります。
したがって、交換比率だけを見ても、価値変化の原因を完全には判断できません。
第12問:解答例
商品の価値は、商品の色、形、重さのように直接見ることができません。その商品が別の
商品と交換される関係に入ることで、初めて価値が目に見える形で表現されます。
リンネルは、自分自身だけでは価値を表現できません。上着を等価物として置くことで、
「リンネル20エレには上着1着と同じ価値がある」と表現するのです。
🎯今回の重要ポイント
✅ リンネルは相対的価値形態にある
✅ 上着は等価形態にある
✅ 相対的価値形態と等価形態は対立する二つの極である
✅ 上着はリンネルの価値を映し出す「価値の鏡」である
✅ 異なる商品を価値として比較できる基礎は抽象的人間労働である
✅ 価値量は社会的必要労働時間によって決まる
✅ 生産力が上がると、商品1単位当たりの価値は低下する
✅ 交換比率だけでは、価値量の変化を完全には判断できない
📣みなさんへの質問
「20エレのリンネル=1着の上着」で、上着が果たしている役割を「鏡」という言葉を使って説明してみてください。
次回は、この単純な価値形態が多くの商品へ広がる「全体的または展開された価値形態」へ進みます!📘✨

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