📘 『資本論』再学習 第99回クイズ
第2巻「資本の流通過程」
第1篇「資本の諸変態とそれらの循環」
第2章「生産資本の循環」第3節「貨幣蓄積」
※ご指定の「32節」は、第3節として作成します。
今回は、剰余価値が貨幣として蓄えられ、追加の資本として使われるまでの過程を学
びます。本文の第3節に沿った問題です。
✏️ 第1問
資本家が、貨幣に換えた剰余価値を、すぐに生産の拡大へ投入せず蓄えておく理由は何
でしょうか。
A.剰余価値は生産には使えないから
B.生産拡大に必要な最低限の金額に達していないことがあるから
C.貨幣は保管するだけで新しい価値を生むから
D.生産を再開するには、元の資本をすべて消費する必要があるから
✏️ 第2問
将来の生産拡大に使う予定で蓄えられているものの、まだ実際には機能していない貨幣
資本を、何と呼ぶでしょうか。
A.商品資本
B.固定資本
C.潜在的貨幣資本
D.可変資本
✏️ 第3問
この節で扱う、現金を蓄えておく場合を考えます。蓄えられた貨幣の総額が増えるのは
、なぜでしょうか。
A.生産と販売を繰り返し、新たに実現した剰余価値を追加するから
B.貨幣そのものが、保管中に剰余価値を生産するから
C.貨幣を流通から引き揚げると、その額面が増えるから
D.商品を売らなくても、商品の価値が自動的に現金へ移るから
✏️ 第4問
ある工場では、生産拡大に必要な追加資金が最低120万円です。1回の循環ごとに、貨幣
に換えた剰余価値のうち30万円を蓄えます。
最初の蓄えは0円で、借入れ・利息・価格変動がない場合、必要額に達するのは何回目
の循環が終わったときでしょうか。
A.2回目
B.3回目
C.5回目
D.4回目
✏️ 第5問
「貨幣蓄積」と「現実の生産規模の拡大」との関係について、正しい説明はどれで
しょうか。
A.貨幣の蓄えが増えれば、その時点で生産規模も必ず拡大している
B.貨幣蓄積は生産拡大の準備になりうるが、蓄えるだけでは生産規模は拡大しない
C.貨幣蓄積と生産拡大には、何の関係もない
D.蓄えた貨幣は、追加の生産手段の購入には使えない
📖 解答・解説
第1問:B
生産拡大には、機械・原材料・労働力などを一定の組み合わせで追加する必要があり
ます。そのため、剰余価値が少額なら、必要な金額になるまで複数回の循環を通じて
蓄えます。
第2問:C
「潜在的貨幣資本」です。将来、追加の資本として働く可能性を持ちますが、蓄蔵貨幣
の状態では、まだその機能を果たしていません。
第3問:A
蓄えの増加は、繰り返される生産・販売から得られた剰余価値の追加によります。保
管された現金自体が剰余価値を生むわけではありません。なお、この節では利子を生
む預金などの考察は別にされています。
第4問:D
120万円÷30万円=4回です。3回目では90万円なので不足します。4回目で必要額に達
しますが、実際の生産拡大には、資金を追加の生産要素へ転換することが必要です。
第5問:B
貨幣を蓄える段階と、それを実際に追加の生産へ投入する段階は区別されます。貨幣
蓄積は、剰余価値を機能する資本へ転換するための準備段階となります。

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