第57回マルクス 資本論 第1巻 向坂逸郎訳 岩波書店の学習 86ページ
B 総体的または拡大せる価値形態
1 拡大された相対的価値形態
ニ特別な等価形態
三総体的または拡大された価値形態の欠陥
C一般的価値形態
1 価値形態の変化した性格
上衣1着=
茶 10ポンド=
コーヒ - 40 封度=|
小麦1クォーター =
金2オンス = 亜麻布 20 エレ
鉄 1/2トン=
A商品x量=-
その他の商品量=
1 価値形態の変化した性格
諸商品は、その価値をいまでは第一に、唯一の商品で示しているのであるから、単純に表わしていることになる。
また第二に、同一商品によって示しているのであるから、統一的に表わしていることになる。それら商品の価値形態は、単純で共同的であり、したがって一般的である。
第一および第二の形態は、二つとめ、一商品の価値を、その商品自身の使用価値、またはその商品体から区別したあるのとして表現するために、生じたものにすぎなかった。
第一の形態は、上衣1着=亜麻布20 エレ, 茶 10 ポンド=鉄1/2 トン 等々というような価値方程式を作り出した。上衣価値は亜麻布に等しいものとして、茶価値は鉄に等しいものとして、というような風に表現される。
しかしながら、亜麻布に等しいのと鉄に等しいもの、このような上衣び茶の価値表現は、亜麻布と鉄とがちがっているのと同じょうにちがっている。
この形態が明瞭に実際に現われるのは、ただ、労働生産物が、偶然的な、そして時折りの交
換によって商品に転化されるような、そもそも端緒においてである。
第二の形態は、第一のそれより完全に、一商品の価値を、それ自身の使用価値から区別する。なぜかというに、例えば上衣の価値は、ここではその自然形態に、あらゆる可能な形態で、例えば亜麻布に等しいものとして、鉄に等しいもの、茶に等しいもの等として、すなわちただ上衣に等しいのでないだけで、他の一切のちのに等しいものとして、相対するからである。
他方において、ここには商品のあらゆる共通な価値表現は、ただちに出来なくされている。
なぜかというに、ここでは一商品ごとに価値表現を行なって、すべての他の商品は、ただ等価の形態で現われるにすぎないからである。
ある労働生産物、例えば家畜がもはや例外的にでなく、すでに習慣的に各種の他の商品と交換されるようになると、まず拡大された価値形態が、事実上出現するのである。
新たに得られた形態は、商品世界の諸価値を、同一なる、この世界から分離された商品種で表現する。例えば亜麻布で。そしてすべての商品の価値を、かくて、その亜麻布と等しいということで示すのである。
亜麻布に等しいものとして、あらゆる商品の価値は、いまやただそれ自身の使用価値から区別されるだけでなく、一切の使用価値から区別されるのである。
そしてまさにこのことによって、この商品とあらゆる商品とに共通なるあのとして表現される。
したがって、この形態にいたって初めて現実に、商品を価値として相互に相関係させ、またはこれらを相互に交換価値として現われさせるようになる。
先の二つの形態は、商品の価値を唯一の異種の商品をおってするばあいと、この商品とことなる多くの商品の序列をやってするばあいとの異いはあるが、いずれにして一商品ごとに表現するのである。
両場合ともに、価値形態を与えられるのは、個々の商品のいわば私事である。そして個々の商品は他の商品の協力なしに、このことをなすのである。88ページ1行目