follow me

 



2026年6月27日土曜日

 『資本論』の再学習第21回第1巻第1冊資本生産過程 第3扁絶対的剰余価値の生産第6章不変資本と可変資本について解説

 



📖『資本論』再学習 第21回

第1巻 第1冊 資本生産過程

第3篇 絶対的剰余価値の生産

第6章 不変資本と可変資本

『資本論』第6章は、マルクス経済学の中でも最も重要な章の一つです。ここでは、**

「資本には二つの種類がある」**という考え方を説明しています。

この区別を理解すると、「なぜ労働者だけが利益(剰余価値)を生み出すのか」がはっ

きり見えてきます。


🌟 第6章のテーマ

資本家は工場を経営するために様々なものへお金を使います。

例えば、

  • 🏭 工場

  • ⚙️ 機械

  • 🪵 原材料

  • 👨‍🏭 労働者への賃金

一見すると、どれも同じ「資本」に見えます。

しかしマルクスは

「役割がまったく違う」

と考えました。

そこで資本を二つに分類します。


📌① 不変資本(Constant Capital)

**不変資本(c)**とは、

生産しても価値が増えない資本です。

例えば

  • 🏭 工場

  • ⚙️ 機械

  • 🔩 工具

  • 🌾 原材料

  • ⚡ 燃料

などです。

これらは新しい価値を生みません。

例えば、

100円の木材を使えば

出来上がった机には

木材100円分の価値が移るだけです。

つまり

価値を移転するだけ

なのです。

だから

価値は変化しない=不変資本

と呼ばれます。


📌② 可変資本(Variable Capital)

一方、

労働者の賃金

だけは違います。

これを

可変資本(v)

と呼びます。

例えば

資本家が

👨‍🏭賃金1万円

を支払ったとします。

しかし労働者は

8時間働いて

2万円分の商品価値を作ることがあります。

すると

2万円−1万円=1万円

が新しく生まれます。

この新しく生まれた価値が

剰余価値

です。

つまり

労働力だけが

価値を増殖させます。

だから

可変資本

と呼ばれます。


📌 なぜ「可変」なのか?

賃金そのものは一定です。

しかし

労働力は

それ以上の価値を生みます。

つまり

資本が

増える

(変化する)

のです。

だから

可変資本

という名前になります。


📌 不変資本は利益を生まない

例えば

木材100円

機械50円

これらを使っても

150円分の価値しか商品へ移りません。

新しい価値はゼロです。

つまり

不変資本だけでは

利益は絶対に生まれません。


📌 労働だけが価値を増やす

マルクスはここを非常に重視しました。

例えば

木材100円

機械50円

賃金50円

合計200円

労働者が300円の商品を作れば

300−200=100円

この100円が

剰余価値

です。

利益は

機械ではなく

労働者が生み出しています。


📌 なぜ資本家は利益を得られるのか

ここが重要です。

資本家は

「労働そのもの」

を買うのではありません。

買うのは

労働力

です。

労働力の商品価格(賃金)は

生活費で決まります。

しかし

実際に働く時間は

生活費を生み出す時間より長い。

例えば

4時間で賃金分を作り

残り4時間は

資本家の利益を作ります。

これが

剰余労働

です。


📌 資本の公式

マルクスは資本を

c+v

と表しました。

  • c=不変資本

  • v=可変資本

商品価値は

c+v+m

になります。

ここで

  • c=機械・材料

  • v=賃金

  • m=剰余価値

となります。

この式は『資本論』全体を理解するうえで基本となる考え方です。


📌 この章が伝えたいこと

古典派経済学では、

「利益は資本全体から生まれる」

と考えられることが多くありました。

しかしマルクスは、

利益を生み出すのは労働力だけであり、機械や原材料は価値を移すだけだと主張します。

そのため、資本を「不変資本」と「可変資本」に分けることは、資本主義の利益の源泉

を分析するうえで欠かせない考え方になります。



第6章 不変資本と可変資本🌟今回のポイントまとめ

✅ 資本は「不変資本」と「可変資本」に分けられる。
✅ **不変資本(c)**は機械・工場・原材料などで、新しい価値を生み出さず、既存の価値

を商品へ移転するだけである。
可変資本(v)は労働力(賃金)に投じられる資本である。
✅ 労働力だけが賃金以上の価値を生み出し、その超過分が剰余価値(m)となる。
✅ 商品価値は c+v+m で表される。
✅ 利益の源泉は機械や設備ではなく、人間の労働力にあるとマルクスは考えた。
✅ この区別は、以後に学ぶ剰余価値率・労働日の延長・資本蓄積などを理解するための土台となる。


📚 次回予告(第22回)

第7章「剰余価値率」では、不変資本・可変資本の考え方をもとに、「労働者がどれだけ

資本家のために無償で働いているのか」を数式を交えながら学びます。ここで必要労働

時間・剰余労働時間・剰余価値率という、『資本論』の核心概念が登場します。


0 件のコメント:

コメントを投稿

注目

『資本論』再学習 第31回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第3篇 絶対的剰余価値の生産 第8章労働日 的剰余価値の生産 第8章 第6節標準労働日のための闘争。労働時間の強制法による制限。1833年から1864年のイギリスの工場立法について解説

  📖『資本論』再学習 第31回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第3篇 絶対的剰余価値の生産 第8章 労働日 第6節 標準労働日のための闘争 ― 労働時間の強制法による制限(1833年~1864年のイギリス工場立法) この節では、マルクスは**「労働時間を制限する法...

また来てね