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2026年7月11日土曜日

『資本論』再学習 第34回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第3篇 絶対的剰余価値の生産 第8章労働日 的剰余価値の生産 第9章 剰余価値の率と剰余価値の量について解説

 




📖『資本論』再学習 第34回

第1巻 第1冊 資本生産過程

第3篇 絶対的剰余価値の生産

第9章 剰余価値の率と剰余価値の量

第8章では「労働日をどこまで延ばせるか」という問題を扱いました。第9章では、その結果として資本家がどれだけ剰余価値(利益の源泉)を得るのかを数式を使いながら説明しています。

この章は、『資本論』の中でも資本家の利益の仕組みを理解するための重要な章です。


① 剰余価値とは何か

労働者は1日の労働時間のうち、

  • 自分の賃金を生み出す時間

  • 資本家の利益を生み出す時間

の二つに分かれています。

例えば

  • 労働時間:10時間

  • 生活費(賃金)を生み出す時間:5時間

  • 残り5時間:資本家の利益

となります。

この後半5時間が

剰余労働

その成果が

剰余価値

です。


② 必要労働時間と剰余労働時間

労働日10時間

時間

内容

5時間

必要労働

5時間

剰余労働

必要労働とは

労働者自身が生活するための賃金を生み出す時間です。

それを超えた時間は

資本家の取り分になります。


③ 剰余価値率とは

マルクスは

労働者がどれだけ搾取されているか

を表す数字として

剰余価値率

を使います。

式は

剰余価値率=剰余労働時間 ÷ 必要労働時間

例えば

必要労働5時間

剰余労働5時間

なら

5÷5=100%

になります。


例1

8時間労働

必要労働4時間

剰余労働4時間

剰余価値率

=4÷4

=100%


例2

必要労働4時間

剰余労働6時間

剰余価値率

=6÷4

=150%

つまり

資本家は賃金以上の利益を多く得ています。


④ 剰余価値の量

剰余価値率が同じでも

働く人数が違えば

利益も変わります。

一人の労働者

剰余価値100円

10人なら

100円×10

=1000円

100人なら

100円×100

=10000円

つまり

資本家は

労働者を増やすほど利益も増えます。


⑤ マルクスの公式

マルクスは

剰余価値量=可変資本×剰余価値率

という公式を示しました。

ここでいう

可変資本とは

労働者に支払う賃金です。

つまり

利益は

  • 労働者の人数

  • 賃金総額

  • 搾取率

によって決まります。


⑥ なぜ「可変資本」というのか

機械は

新しい価値を生みません。

材料も

価値を移すだけです。

しかし

人間の労働だけは

新しい価値を作ります。

だから

賃金に使う資本だけを

可変資本

と呼びます。


⑦ この章でマルクスが伝えたいこと

資本家は利益を増やすために

  • 労働時間を延ばす

  • 労働者を増やす

  • 必要労働時間を短くする

  • 賃金を抑える

という方向へ進みます。

つまり

利益は

偶然ではなく

労働者の剰余労働から生まれる

ということを証明しています。


🌟まとめ

✅ 剰余価値とは、労働者が自分の賃金以上に生み出した価値である。

✅ 必要労働時間は賃金を生み出す時間、剰余労働時間は資本家の利益を生み出す時間である。

剰余価値率=剰余労働時間 ÷ 必要労働時間で表され、搾取の度合いを示す。

✅ 剰余価値の量は、可変資本(賃金総額)と剰余価値率によって決まる。

✅ 人間の労働だけが新しい価値を生み出すため、資本主義では労働力が利益の源泉となる。


💡学習ポイント

この第9章は、第10章「相対的剰余価値の概念」につながる重要な橋渡しです。

第8章では「労働日を延ばして利益を増やす方法(絶対的剰余価値)」を学びましたが、第10章では

「労働時間を延ばさずに、生産性向上によって利益を増やす方法(相対的剰余価値)」

が解説されます。この違いを意識すると、第3篇全体の流れが理解しやすくなります。

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