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2026年7月14日火曜日

『資本論』再学習 第37回 第1巻 第1冊 資本生産過程 第4篇相対的剰余価値の生産第12章分業と工場手工業について解説

 



📖『資本論』再学習 第37回

第1巻 第1冊 資本生産過程

第4篇 相対的剰余価値の生産

第12章 分業と工場手工業(Division of

Labour and Manufacture)

第11章では「協業(多人数で一緒に働くこと)」を学びました。

第12章では、その協業がさらに発展し、一人ひとりが仕事を細かく分担する**「分業」と

工場手工業(マニュファクチュア)」**についてマルクスが詳しく説明しています。


① 分業とは何か

分業とは、一つの商品を作る仕事を細かく分け、それぞれの労働者が担当することです。

例えば机を作る場合

  • Aさん:木を切る

  • Bさん:削る

  • Cさん:組み立てる

  • Dさん:仕上げる

一人ですべて行うより、短時間で大量生産できます。


② 工場手工業(マニュファクチュア)とは

工場手工業とは、

多くの職人が一つの工場で、それぞれ専門の作業だけを担当する生産方式です。

まだ機械はほとんど使われません。

つまり

  • 道具は手工具

  • 労働者は専門職化

  • 資本家が全体を管理

という特徴があります。


③ 分業のメリット

資本家にとっては大きな利益があります。

✅ 作業が速くなる

✅ 熟練が早く身につく

✅ 生産量が増える

✅ 無駄な動きが減る

その結果、

相対的剰余価値が増加します。


④ 労働者への影響

しかしマルクスは問題点も指摘します。

仕事が細かく分けられるため

  • 一つの仕事しかできない

  • 全体が分からない

  • 単純作業の繰り返し

  • 人間らしい創造性が失われる

つまり

「人間が機械の部品のようになる」

と批判しています。


⑤ 資本家に都合がよい理由

専門化すると

新人でも仕事を覚えやすくなります。

そのため

  • 熟練職人に頼らなくてよい

  • 賃金を抑えられる

  • 労働者を交代させやすい

資本家に有利な仕組みになります。


⑥ 分業から機械工業へ

マルクスは

協業

分業

工場手工業

機械制工業

という歴史の流れを示しています。

つまり工場手工業は、

近代工場への橋渡しだったのです。


🌟 この章のポイント(まとめ)

✅ 分業とは、一つの商品づくりを細かい作業に分けることである。

✅ 工場手工業(マニュファクチュア)は、多数の労働者が専門作業を分担する生産方式

である。

✅ 分業によって生産性が飛躍的に向上し、資本家は相対的剰余価値を増やせる。

✅ 一方で労働者は単純労働しか行えなくなり、人間性や技能の全体性を失いやすい。

✅ 工場手工業は、後の機械制工業(産業革命)の土台となった。


💡 学習のポイント

この第12章は、単に「仕事を分けると効率が上がる」という話ではありません。

マルクスは、「分業が生産力を高める一方で、労働者を単純作業へと固定し、資本家が労働を

より管理・支配しやすくなる仕組み」だと分析しています。

次回の**第13章「機械装置と大工業」**では、この工場手工業がさらに発展し、機械が生産の

中心となることで資本主義がどのように変化したのかを学びます。

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