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2026年3月18日水曜日

『資本論』の学習第198回第2巻資本の流通過程第3扁社会的総資本の再生産と流通第20章単純再生産第6節第一部類の不変資本第7節両部類における可変資本と剰余価値第8節両部類における不変資本

 





 


マルクス『資本論』第2巻(資本の流通過程)
第3篇「社会的総資本の再生産と流通」第20章「単純再生産」のうち

  • 第6節 第一部類の不変資本

  • 第7節 両部類における可変資本と剰余価値

  • 第8節 両部類における不変資本

を、全体像 → 各節の要点 → 数式関係 → 意義の順で、初学者にも分かるように解説します。


■ 前提:単純再生産と二部類

まずここが最重要です。

● 単純再生産とは

資本家が剰余価値をすべて消費し、
規模を拡大せず、毎年同じ規模で生産が繰り返される状態。

👉 資本蓄積(拡大再生産)は起きない


● 社会的生産の二部類

マルクスは社会全体を次の2部門に分けます。

第Ⅰ部類(I)

👉 生産手段を生産する部門
(機械・原材料など)

第Ⅱ部類(II)

👉 消費手段を生産する部門
(食料・衣服など)


● 資本の構成

各部類の生産物価値は

c+v+m

c+v+m

  • c:不変資本(機械・原料)

  • v:可変資本(労働力=賃金)

  • m:剰余価値


第6節 第一部類の不変資本

■ 主張:I の c は I 自身で補填される

第一部類は生産手段を作る部門なので:

👉 機械や原料を作るのも第一部類
👉 自分の使う機械も自分で作る


■ 例

第一部類の生産物:

I=4000c+1000v+1000m

I=4000c+1000v+1000m

ここで

  • 4000c は、前年に使った生産手段の価値

  • 今年も同じ量の生産をするには
    👉 4000分の生産手段が必要


■ どう補填されるか?

👉 第一部類の生産物の中から

4000c

4000c

がそのまま生産手段として戻る。


■ 重要点

👉 I の c は社会内で自己循環する

交換相手は不要。


■ 意義

社会が継続するには

👉 生産手段部門が自己再生産できること

が不可欠。


第7節 両部類における可変資本と剰余価値

ここが単純再生産の核心です。


■ 労働者と資本家は消費する

● 可変資本 v

賃金として労働者に支払われる
→ 労働者は消費財を買う

👉 II 部類の商品を買う


● 剰余価値 m

資本家が取得
単純再生産では

👉 全部消費に回す

→ これも II の商品を買う


■ つまり

I の労働者 + 資本家

I(v+m)

I(v+m)

👉 すべて消費手段を必要とする
👉 II から買う


■ 重要な交換条件

単純再生産が成立するには:

I(v+m)=IIc

I(v+m)=IIc


なぜ?

  • I の人々は消費財を買う

  • II はその代金で生産手段を買う必要がある

👉 II の不変資本は I の生産手段で補填される


■ 意味

この式は

👉 社会全体の均衡条件


第8節 両部類における不変資本

ここで全体の循環が完成します。


■ II の c は I から補填される

第Ⅱ部類(消費財部門)は
生産手段を作らないので:

👉 機械・原料は I から買う必要がある


■ 交換の流れ

① I の労働者・資本家

消費財を II から買う

I(v+m)→II

I(v+m)→II


② II はその代金で

生産手段を I から買う

IIc→I

IIcI


■ つまり

両者の交換は相互補填

I(v+m)=IIc

I(v+m)=IIc


■ I の c は?

I の c は

👉 I の内部で再生産(第6節)


■ II の (v + m) は?

👉 II 内部で消費される

  • 労働者

  • 資本家


■ 単純再生産の全体図

例:

I=4000c+1000v+1000m

I=4000c+1000v+1000m

II=2000c+500v+500m

II=2000c+500v+500m

成立条件:

I(v+m)=2000

I(v+m)=2000

IIc=2000

IIc=2000

一致する → 再生産可能


■ 各節のまとめ(核心)

第6節

👉 I の不変資本は I 自身で再生産される


第7節

👉 労働者と資本家の消費が
 部門間交換を生む


第8節

👉 II の不変資本は I から補填される
👉 両部門の相互依存が明らかになる


■ 理論的意義(最重要)

この章の本当の目的:

★ 社会的再生産は市場の混沌ではなく

★ 一定の比例関係で成り立つ


マルクスの核心

👉 資本主義は無秩序ではなく
👉 客観的な再生産条件を持つ

しかし現実では:

👉 この比例が崩れる
👉 恐慌が起きる

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