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2026年3月26日木曜日

 資本論の学習第206回第3巻 序文エンゲルス第3巻資本主義的生産の総過程第1部第1扁剰余価値の利潤への転化と剰余価値率の利潤率への転化第1章費用価格と利潤

 




マルクス『資本論』第3巻

  • エンゲルスによる序文(第3巻)
  • 第1部「資本主義的生産の総過程」
  • 第1篇「剰余価値の利潤への転化と剰余価値率の利潤率への転化」
  • 第1章「費用価格と利潤」

を、初学者にも分かるように体系的に解説します。


■ ① エンゲルスによる第3巻序文のポイント

第3巻は、マルクス死後にエンゲルスが草稿を整理して出版しました。序文では主に

のことが述べられます。

● 第3巻の役割

『資本論』全体は三層構造になっています。

主題抽象度
第1巻生産過程(搾取の仕組み)高い
第2巻流通過程(再生産)
第3巻現実に見える資本主義の姿低(具体的)

👉 第3巻は「表面に現れる経済現象」を解明する巻です。
例:利潤、利子、地代、株式、商業利潤 など


● なぜ第3巻が難しいか

エンゲルスは次の点を強調します。

  • 草稿は未完成で断片的
  • 数学的・理論的議論が多い
  • 第1巻・第2巻の理解が前提

👉 つまり、第3巻は「完成された本」ではなく
理論的メモを整理したものです。


■ ② 第3巻の中心テーマ

⭐ 根本問題

「労働者の搾取(剰余価値)が、なぜ資本家には『利潤』として見えるのか?」


■ ③ 第1篇のテーマ

「剰余価値 → 利潤」への転化

第1巻では:

👉 労働者が生み出した価値 − 賃金 = 剰余価値

しかし現実の資本家はこう考えます:

👉 投下資本 − 売上 = 利潤

つまり:

❗ 搾取の源泉(労働)が見えなくなる


■ ④ 第1章「費用価格と利潤」

ここが最重要部分です。


◆ (1) 費用価格とは何か

資本家が商品を作るのにかかった費用。

マルクスはこれを:

k=c+vk = c + v

と表します。

記号意味
c不変資本(機械・原料など)
v可変資本(賃金)
k費用価格

● 重要:資本家の視点

資本家にとっては:

👉 原料費も賃金も同じ「コスト」

しかしマルクスの理論では:

  • c は新しい価値を生まない
  • v(労働)だけが価値を生む

◆ (2) 商品価値の本来の構成

第1巻では:

商品価値=c+v+s商品価値 = c + v + s
記号意味
s剰余価値(搾取分)

◆ (3) 利潤とは何か

資本家は s をこう見ます:

利潤=売値費用価格(k)利潤 = 売値 − 費用価格(k)

つまり:

利潤=s利潤 = s

👉 しかし重要なのは:

❗ 利潤は「資本全体が生んだ」と見える

本当は:

👉 労働(v)だけが生んだ


◆ (4) 搾取が見えなくなる仕組み

マルクスの最大の洞察:

⭐ 利潤は剰余価値の「変装した形」


● 見え方の違い

本質表面
労働者の無償労働資本の収益
剰余価値利潤

◆ (5) なぜこの錯覚が生じるか

資本主義では:

👉 生産は「資本投下」として理解される

資本家はこう考える:

「100万円投資して120万円になった」

労働の存在が消える。


◆ (6) 具体例

本来の価値構成

  • 原料・機械:80
  • 賃金:20
  • 剰余価値:20
価値=80+20+20=120価値 = 80 + 20 + 20 = 120

資本家の見方

  • 費用:100
  • 売上:120

👉 利潤:20


❗ 見えなくなる事実

👉 利潤は賃金部分(労働)からしか生まれていない


■ ⑤ 利潤率への転化(第1篇の次の主題)

第1章の先に進むと:

剰余価値率

s/vs/v

(搾取率)


利潤率

p=s/(c+v)p' = s/(c+v)

👉 分母が大きくなるので利潤率は低く見える


■ ⑥ この章の本質的意義

マルクスはここで:

⭐ 資本主義のイデオロギー批判をしている


● 資本主義の見かけ

  • 利潤は資本の成果
  • 投資が価値を生む
  • 市場が利益を決める

● マルクスの主張

利潤の源泉は常に労働者の無償労働


■ ⑦ 第3巻全体への入口として

第1章は:

👉 「利潤」という概念の解剖

この後:

  • 平均利潤率
  • 価格と価値の乖離
  • 商業利潤
  • 利子
  • 地代

などが説明されます。


■ まとめ(最重要ポイント)

⭐ 核心はこれ

利潤 = 剰余価値の資本主義的な見え方


1章の結論

  • 費用価格 k = c + v
  • 商品価値 = c + v + s
  • 利潤 = s(だが資本の成果に見える)
  • 搾取が隠蔽される

必要なら:

✅ 第3巻を最短で理解する読み方

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