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2021年11月5日金曜日

第38回 資本論の学習 カール・マルクス 新日本出版  第1篇商品と貨幣 第1章 商品 第2節商品に表れる労働の二重制

 第38回 資本論の学習 カール・マルクス 新日本出版  第1篇商品と貨幣

第1章 商品 第2節商品に表れる労働の二重制



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さまざまな種類の使用価値または商品体の総体のうちには、同じように多様な、属、種、科、亜種、変種を異にする有用的労働の総体――社会的分業――が現われている。社会的分業は商品生産の実存条件である。


もっとも、逆に、商品生産は社会的分業の実存条件ではない。古インド的共同体では、労働は社会的に分割されているが、生産物は商品になっていない。


あるいは、もっと手近な例をあげあれば、どの工場でも労働は体系的に分割されているが、この分割は、労働者たちが彼らの個別的生産物を交換することによって媒介されているのではない。


自立的な、互いに独立の、私的労働の生産物だけが、互いに商品として相対するのである。


したがって、われわれは次のことを見てきた。ーどの商品の使用価値にも一定の合目的的な生産的活動または有用的労働が含まれている。


諸使用価値は、質的に異なる有用的労働がそれらに含まれていなければ、商品として相対することはできない。その生産物が一般的に商品という形態をとっている社会においては、すなわち商品生産者たちの社会においては、自立した生産者たちの私事として互いに独立に営まれる有用的労働のこうした質的区別が、一つの多岐的な体制に、すなわち社会的分業に、発展する。


ところで、上着にとっては、それが裁縫師によって着られるか、それとも裁縫師の顧客によって着られるかは、どうでもよいことである。どちらの場合でも、上着は使用価値として作用する。


同じように、上着とそれを生産する労働との関係は、裁縫労働が特殊な職業となり、社会的分業の自立的な一分肢となることによっては、それ自体として変わることはない。


人間は、衣服を着る必要に迫られたところでは、だれかある人が裁縫師になるまえに、すでに何千年にわたって裁縫労働を行なってきた。しかし、上着やリンネルのような天然自然には存在しない素材的常のあらゆる要素の定在は、特殊な自然素材を特殊な人間的欲求に適合させるある一つの特殊な合目的的な生産的活動によって、つねに媒介されなければならなかった。


だから、労働は、使用価値の形成者としては、有用的労働としては、あらゆる社会形態から独立した、人間の一実存条件であり、人間と自然との物質代謝を、それゆえ人間的生活を、媒介する永遠の自然必然性である。


使用価値である上着、リンネルなど、要するに商品体は、二つの要素の、すなわち自然素材と労働との、結合物である。


上着、リンネルなどに含まれているすべての異なった有用的労働の総和を取り去れば、人間の関与なしに天然に存在する物質的基体がつねに残る。


人間は、彼の生産において、自然そのものと同じようにふるまうことができるだけである。すなわち、素材の形態を変えることがでぬきるだけである。


それだけではない。形態を変えるこの労働そのものにおいても、人間は絶えず自然力に支えられている。


したがって、労働は、それによって生産される使用価値の、素材的富の、唯一の源泉ではない。ウィリアム・ペティが言っているように、労働は素材的富の父であり、土地はその母である。

(一三)「宇宙のすべての現象は、人間の手によって生み出されようと 自然学の一般的諸法則によって生み出されようと、事実上の創造ではなく、単に素材の変形であるにすぎない。結合と分離が、再生産という表象の分析にさいして人間性精神が繰り返し見出す唯一の要素である。74ページ1行目まで


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