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2021年11月10日水曜日

第41回 資本論 カール・マルクス 新日本 第1篇商品と貨幣 第1章 商品 第2節商品に表れる労働の2重性(70ページから)

 第41回 資本論 カール・マルクス 新日本 第1篇商品と貨幣 第1章 商品 第2節商品に表れる労働の2重性(70ページから)




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たとえば、一着の上着の生産に必要とされるすべての有用的労働の生産力が不変のままにとどまるならば、上着の価値の大きさは、上着自身の量が増えるにつれて増大する。


一着の上着が区労働日を表わすなら、二着の上着はな労働日を表わす、等々。しかし、一着の上着の生産に必要な労働が二倍に増加するか、あるいは半分に減少するものと仮定しよう。


まえの場合には、一着の上着は以前の二着の上着と同じ価値をもち、あとの場合には、二着の上着が以前の一着と同じ価値しかもたない。もっとも、どちらの場合でも、一着の上着は相変わらず一着の上着として役立ち、それに含まれている有用的労働も相変わらず同じ品質のものである。


ただ、その生産に支出された労働分量が変わったのである。


より大きい分量の使用価値は、それ自体としては、より大きい素材的富をなす。二着の上着は、一着の上着より大きい素材的富をなす。


二着の上着があれば、二人に着せることができるが、一着の上着では一人にしか着せられない、等々。とはいえ、素材的富の量の増大に対応して、同時にその価値の大きさが低下することもありうる。


このような対立的運動は、労働の二面的性格から生じる。生産力は、もちろんつねに、有用的具体的労働の生産力であり、実際、ただ、与えられた時間内における合目的的生産的活動の作用度だけを規定する。


だから、有用的労働は、その生産力の上昇または低下に正比例して、より豊かな生産物源泉ともなれば、より貧しい生産物源泉ともなる。


これに対して、回生産力の変動は、それ自体としては、価値に表わされる労働にはまったく影響しない。生産力は、労働の具体的有用的形態に属するから、労働の具体的有用的形態が捨象されるやいなや、生産力は、当然、もはや労働に影響を与えることはできなくなる。


だから、生産力がどんなに変動しても、同じ労働は同じ時間内には、つねに同じ価値の大きさを生み出す。ところが、同じ労働は同じ時間内に、異なった分量の使用価値を生産力が上がれば、より大きい量を、生産力が下がれば、より小さい量を――提供する。


したがって、労働の多産性を、それゆえ、労働によって提供される使用価値の総量

を、増大させる生産力の変動は、もしもそれがこの使用価値総量の生産に必要な労働時間の総計を短縮させるならば、この増大した使用価値総量の価値の大きさを減少させる。


反対の場合には逆になる。

すべての労働は、一面では、生理学的意味での人間的労働力の支出であり、同等な人間的労働または抽象的人間的労働というこの属性において、それは商品価値を形成する。


すべての労働は、他面では、特殊な、目的を規定された形態での人間的労働力の支出であり、具体的有用的労働というこの属性において、それは使用価値を生産する。(一六)


(一六) 第二版への注。「労働だけが、それによってすべての商品の価値が、あらゆる時代を通して、評価され、比較されうる究極の、真の尺度であること」を証明する ために、A・スミスは、次のように言う。「等しい量の労働は、あらゆる時代、あらゆる場所において、労働者自身にとって等しい価値をもっているに違いない。


労働者は、彼の健康、体力、および活動の正常状態のもとで、また彼の熟練と技能が通常の程度であれば、自分の安楽、自分の自由、および自分の幸福の同一部分をつねに犠牲にしなければならない」(『諸国民の富』、第一篇、第五章 [102|10五ページ。大内・松川訳、岩波文庫、C、一五五ー一五六ページ】)。


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